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皆さんこんにちは!
ケイズ装建、更新担当の中西です。
さて今回は
ということで、今回は、塗装工事の品質を守るために重要な事前確認事項10選を、現場経験に基づいて深く解説します♪
「塗る」前の準備で、すべてが決まる
それが、塗装工事の現場でよく言われる言葉です。
実際、色むら・はがれ・膨れ・早期劣化といったトラブルの多くは、施工技術ではなく、“事前確認不足”が原因で起こります。
塗装工事は、工程上は「仕上げ」の段階ですが、
実は建物全体の保護・美観・防水・耐候性に関わる重要な工程です。
しかし塗装は目に見える部分が多いため、不具合がすぐに発覚しやすく、クレームに直結するリスクも高い工種です。
事前に確認すべきことを怠ると、次のような問題が発生します:
塗料の選定ミスによるはがれや色あせ
下地処理不足による浮き・ふくれ・密着不良
塗り回数や乾燥時間の誤認による耐久性不足
養生ミスによる汚れ・破損・施主クレーム
これらのリスクを防ぐカギが、“塗る前の確認”=事前確認なのです。
塗料の種類(アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素・無機など)
色番号・艶(つや)の有無・メーカー・製品名が合っているか
期待耐用年数や塗り重ねの回数(1回・2回・3回)
基材に合った塗料かどうか(木部・鉄部・コンクリート・サイディングなど)
仕様書・設計図・サンプルボードを現場で照合し、認識を統一します。
ひび割れ、はがれ、サビ、藻・カビ、汚れ、粉化(チョーキング)の有無
外壁目地やクラック部に補修が必要かどうか
前回の塗膜の種類と状態(旧塗膜が残るか・剥離が必要か)
下地処理の内容が“塗装の寿命”を左右します。状態に応じた処置が必要です。
洗浄機の使用可否(電源・水源の有無)
ケレン(サビ落とし・旧塗膜除去)のグレード(1種~4種)
洗浄後の乾燥時間(24~48時間確保)
「洗わずに塗る」は絶対NG。汚れの上から塗っても密着しません。
図面上の数量と実際の面積の確認
屋根・外壁・軒天・雨樋・破風板・鉄部・木部などの範囲と塗り分け箇所の整理
施主との合意事項と照らし合わせる(色分け部・塗装しない部位)
「ここも塗るつもりだったのに!」とならないように、施工範囲の明文化が大切です。
窓・ドア・サッシ・床・植栽などへの養生範囲・方法の明確化
車両や近隣住宅への飛散対策
養生材の品質(テープ跡が残らない素材の選定)
養生は「仕上げを守る仕事」。手抜きは即クレームにつながります。
足場の有無・配置・高さ・安全帯の使用可否
塗装作業に支障のない動線確保
工期内での足場解体タイミングの共有
安全かつ効率的な作業環境がなければ、品質も安全も確保できません。
気温5℃未満、湿度85%以上、雨天・強風時は原則NG
乾燥時間(下塗り→中塗り→上塗り)を十分に取る
天候による日程変更・順延時の調整ルール確認
「今日塗れますか?」は現場での最重要判断のひとつ。塗装は天候と対話する仕事です。
塗料1缶あたりの標準塗布面積(㎡/缶)の確認
適切な希釈(水・シンナー)の割合
過度な薄めすぎによる性能劣化の防止
メーカー基準に沿わない塗布は、「塗ったのにすぐ剥がれる」原因になります。
実際の色味とサンプルの比較(※天候や日照で色の見え方が変化)
艶の有無(3分・5分・艶消しなど)
建物全体との調和・近隣との景観への配慮
「思っていた色と違う」と言われる前に、カラーシミュレーションや試し塗りが効果的です。
塗料臭・騒音・高圧洗浄・車両出入りの事前説明
クレーム窓口と緊急連絡先の提示
施工中のトラブル発生時の連絡体制
「良い工事だったね」と思ってもらえる塗装工事には、技術+近隣配慮が欠かせません。
塗装は、建物の“顔”をつくる工事であると同時に、信頼を目に見える形に変える工事でもあります。
その品質を守るためには、職人の腕だけでなく、
現場の状態を読み取る力
情報を共有するコミュニケーション力
天候や材料をコントロールする段取り力
これらを総動員する必要があります。
そしてその全ては、「塗る前の準備=事前確認」に凝縮されているのです。
高品質な塗装工事とは、
正しい材料を
適切な工程で
安全に、美しく、長く保つように施工すること。
そのためには、事前に「塗ってはいけない条件」や「確認すべきこと」をすべて押さえる必要があります。
「確認してから塗る」ことが、
“5年後・10年後にも誇れる仕上がり”をつくるプロの仕事です。